四面体メッシュの作成
ボリュームメッシュは、機械、流体、熱、電気などの各種シミュレーションに広く利用できます。
このモジュールは:
- サードパーティのFEMシミュレーションソフトウェアでの用途のために、CTデータから直接、正確かつ高品質の四面体ボリュームメッシュを簡単に作成できるツールです。
- サブボクセル精度、拡張面定義に基づいています。*
- 中間サーフェスメッシュを作成せずにCTスキャンのボリュームデータを直接処理するアルゴリズムに基づいており、最大限の幾何学的精度を維持することができます。
- 単一材料および合材料の部品または材料サンプルのスキャンに最適です。
*座標計測モジュール が必要

有限要素(FE)メッシュ品質を制御し、改善するとともに、ヒストグラムを用いてメッシュ品質を確認し、評価します。

有限要素(FE)メッシュ品質を制御し、改善するとともに、ヒストグラムを用いてメッシュ品質を確認し、評価します。
メッシュパラメータの最適化
有限要素(FE)メッシュの品質は、特定の要素品質要件に基づいて、最適化のための目標パラメータを設定することで制御・改善できます。
次の基準から1つ以上を選択します。
- 最大/最小要素サイズ
- エッジアスペクト
- エッジ/高さの側面
- コラプス
- ストレッチ
- 形状係数
- 最小面角度
- 最大面角度
- 最小エッジサイズ
各品質基準に対するヒストグラムや、メッシュ内での視覚的な基準表示により、メッシュ品質を明確に確認・評価することができます。

指定した領域で メッシュを細分化することができます。

指定した領域で メッシュを細分化することができます。
ローカルメッシュの微調整
シミュレーション結果の精度を高めるために、指定した領域においてメッシュを局所的に細分化しつつ、生成される要素数を制限することができます。VGSTUDIO MAXの使い慣れたROIツールにより、効率的なワークフローが得られますします。


肉厚に基づく微調整のアップグレード
ボリュームの薄い部分のメッシュがこれまで以上に正確になりました。四面体要素の数を指定することにより、メッシュの忠実度を大幅に向上させることができます。

指定された関心領域(ROI)に基づいて、四面体要素、ノードまたはファセットセットを設定し、データを書き出します。

指定された関心領域(ROI)に基づいて、四面体要素、ノードまたはファセットセットを設定し、データを書き出します。
FEエンティティセット
サードパーティのFEMソフトウェアで、荷重、固定、接触などのさまざまな境界条件でアプリケーションを効率的に準備できるように、ボリュームメッシュモジュールを用いて、指定した関心領域(ROI)に基づいて四面体要素、ノードまたはファセットを設定して書き出します。作成済みメッシュは、ROIのアウトラインを利用します。VGSTUDIO MAXのCTデータでFEエンティティセットを設定すると、幾何学的情報が失われる可能性が減ります。また、サードパーティのFEMシミュレーションソフトウェアに書き出した後でも、高度な幾何学的精度を保証することができます。

連結していない要素セットの識別、可視化、削除などを行います。

連結していない要素セットの識別、可視化、削除などを行います。
FEメッシュの連結性
ボリュームメッシュモジュールで連結されていない要素セットを効率的に識別、可視化、あるいは削除することによって、クリーンなFEメッシュを作成できます。

鋭いエッジを含んだコンポーネントの四面体ボリュームメッシュを作成します。

鋭いエッジを含んだコンポーネントの四面体ボリュームメッシュを作成します。
ボリュームメッシュ作成時に鮮明な形状を再現
鋭いエッジを持つ部品に対して四面体ボリュームメッシュを作成することで、使用する四面体要素の数を大幅に抑えながら、部品の形状をより正確に再現できます。
このオプションを有効にすると、アルゴリズムが部品内の鋭いエッジを自動的に検出し、それらのエッジに有限要素(FE)ノードを沿わせる形でメッシュを作成します。

欠陥介在物や繊維配向の解析で得られた微細構造情報をFEMシミュレーションに簡単に利用できます。

欠陥介在物や繊維配向の解析で得られた微細構造情報をFEMシミュレーションに簡単に利用できます。
マテリアル解析データによるメッシュセルへの情報付加
欠陥介在物や繊維配向の解析で得られた微細構造情報をFEMシミュレーションに簡単に利用できます。二次繊維配向テンソルとファイバーボリューム率の情報のほか、欠陥とグレイバリューを、四面体メッシュにマッピングして書き出すことができます。

FEMシミュレーションに大きいおよび小さい欠陥を含めるためのワークフロー

FEMシミュレーションに大きいおよび小さい欠陥を含めるためのワークフロー
大きな欠陥と小さな欠陥の区分
大きい欠陥は、メッシュ中の内部表面として欠陥の境界を採用することで、ボリュームメッシュで幾何学的に表すことができます。また小さい欠陥は、各メッシュセルの微細欠陥の体積分率としてボリュームメッシュにマッピングし、.csv形式で書き出すことができます。この形式はDigimatなどに直接読み込んで、FEソルバーで使用できます。

大きい欠陥はボリュームメッシュによって幾何学的に表示されます。その一方、小さい欠陥はボリュームメッシュのセルにマッピングされ、色分けされます。

大きい欠陥はボリュームメッシュによって幾何学的に表示されます。その一方、小さい欠陥はボリュームメッシュのセルにマッピングされ、色分けされます。
ボリュームメッシュの書き出し
四面体メッシュは、FEシミュレーション用に、一次要素または二次要素を使ってAbaqus(.inp)、Patran(.pat)およびNastran(.bdf)形式で書き出すことができます。


研究で調査された方法の中で最適なCTデータのボリュームメッシュ
航空宇宙および防衛分野におけるシステムおよび装備のTier 1サプライヤーである国際的ハイテク企業 Safran は、複数のベンダーによるボリュームメッシュ生成ソリューションを比較評価しました。VGSTUDIO MAX 3.4.4のボリュームメッシュモジュールが、調査した方法の中で最も優れていたと評価しました。同社は博士論文の一環として、コンピュータ断層撮影(CT)データのボリュームメッシュについて明確に検証しています。
形状の整合性を保ちながら、サブボクセル精度の面定義で他にはない精度を実現します。中間サーフェスメッシュの落とし穴を回避し、データの完全性と精度を保つことで、最も信頼性の高い解析結果を得ることができます。
サーフェスメッシュの修正など、手動による事前処理の必要性を排除します。1つのソフトウェアソリューションで、最小限の編集で高品質のメッシュを得て、CTスキャンからボリュームメッシュにスムーズに変換します。
重要なデータでシミュレーションを向上させます。繊維配向、繊維と欠陥のボリューム率、グレイバリューなどの重要な情報を呼び出し、包括的で情報に基づいたシミュレーション結果を得ます。
